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2007年7月14日 土曜日

転形劇場と太田省吾

 朝から台風の影響か、休みなく雨が降っております。日、月と連休なので、休み前に龍宮Teeシャツの準備を終らせようと、先ほどまでやっておりました。
 作業も終わり、今、机の前で「水の希望」という本を開いて眺めています。この本は転形劇場という劇団の本。店主は直接はこの劇団の事は知らない。知っていたのは、枝元なほみという劇団員である。彼女は今、料理研究家として活躍している。
 で、この枝元なほみにチケットを買わされ、見に行ったのが「水の駅」。狭い空間にぎゅうぎゅう詰めにされて見た記憶がある。1983年のことである。
 この芝居、台詞のないとても奇妙な芝居だった。しかし、見ているうちに、頭の中で叫びと囁きがが聞こえてくる。それは喜びだったり、悲しみだったり、希望だったり、絶望だったりする。しかし、舞台の上では、水の音以外は、沈黙が支配していた。
 次に見たのが「地の駅」。1985年のことである。一月の寒い日に大谷石地下採掘場後という、とんでもない地下空間に連れ込まれ、再び台詞のない芝居を見た。そこにはおびただしいゴミが山積みにされて、そこで無言劇が行われた。寒かった。とにかく寒かった。
 で、この転形劇場をつくられた太田省吾さんが13日に死去した。67歳。若すぎる死である。ご冥福をお祈りします。

 今日の一枚は名前がわかりません。高尾で五月ぐらいに撮った一枚。山の北側で静かに咲いておりました。すばらしいお芝居を見せてくれた太田省吾さんに捧げます。

君の名は・・・-07.07.14

投稿者 店主 : 2007年7月14日 17:54

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コメント

独創的なお芝居をされる方だったんですね。
観てみたかったです。

投稿者 mimi : 2007年7月15日 07:36

mimi さん、おはようございます。
>独創的なお芝居を
そうですネ。確かに独創的だったけど、そこにはハッキリと人間の根源的なものがあったような気がします。
で、水の希望という本のあとがきに、気になる事が書いてありました。この事をどのように解釈したらいいのか・・・今頃になって迷い悩む店主でした。

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水の希望・ドキュメント転形劇場・・・1989年8月5日発行

あとがき                   太田省吾

 新聞でこんな話を読んだ。
 アメリカの学者たちの学術調査隊の道案内と荷物運般のた
めにインディアンが雇われた。調査隊の日程に従って山道を
日か歩いたある日、彼らほぴたりと足を止めて坐りこみ、
動かなくなった。学者たちが理由を尋ねても、給料の増額の
申し出にも、脅しにも動かなかった。その彼らが、三日後に
ふっと立ち上り、荷を担いで歩き出した。後日、彼らに立ち
止り坐りこんだ理由を尋ねると、魂が追いつくのを待ってい
たのだと答えたという。調査隊のスケジュールでは、魂が置
き去りにされ、それが自分のところへ追いつくのに三日かか
ったということらしい。
 テンポを遅らせた舞台を演じていたので、集団自体ゆっく
りしたテンポで作品づくりをすすめ公演をつづけてきたと思
われるかもしれないが、むろんそうはいかない。わたしたち
の集団も、調査隊のスケジュールのテンポで歩いてきたわけ
だ。そして、その集団を解いた今、一人一人坐りこんだ状態
になったということになるかもしれない。
 しかし、われわれはインディアンではないので、魂の存在
があやしい。坐りこんでは見たものの、ついに魂があらわれ
ず、ということだって充分ありうることだ。むしろ、われわ
れの社会の掟に従えば、魂の追いつく前に立ち上らなければ
ならない。突貫工事のテンポで動かなければ生きていけない。
結局のところ、インディアンの行き方が優れているのかもし
れないが、その優秀さをもって生きることはむずかしい。

・・・・以下、略
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投稿者 店主 : 2007年7月15日 10:13

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