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2007年9月17日 月曜日

鬼平とベゴニア

 オール読物という雑誌がある。若い人には、何ですか、それ?と言われしまいそう本である。店主もその存在は知っていても、実際に買った事はない。
 そのオール読物の六月号の特集が「鬼平&時代小説傑作選」。友達が、店主の池波正太郎を好きを知っていてくれた。その中に「鬼平犯科帳、誕生四十年」という特集があった。
 そこには詩人の白石公子が「吉右衛門の鬼平を観に行く」という文章が載っている。内容は、今年の五月に新橋演舞場で、中村吉右衛門の「鬼平犯科帳、大川の隠居」という歌舞伎の観劇レポートである。
 店主、歌舞伎の事は何一つ知らない。知らないが、白石公子の観劇レポートを読んで、猛烈にこの歌舞伎が観たくなった。
 その中に次のような事が書かれている・・・
 「・・・よく言われる事だが、鬼平の世界に漂うモダンで粋な香り、どこかフランス映画のような雰囲気があるのは、元盗賊の密偵たち、そしてアウトローの描き方に、原作者のフランス映画への嗜好が感じられるからだ。多くを語らない江戸の粋と通じるものがあるのかもしれない。
 善と悪は紙一重で、なにがきっかけで、どちらに転がるかわからない。人というのは多くの矛盾を抱えているものだ、という情の深い視線が物語を包み込んでいる。そんな原作者の人間観を受け止め、体現しているのが長谷川平蔵なのだ・・・」オール読物・六月号・「吉右衛門の鬼平を観に行く」・白石公子(部分引用)

 で、今日の一枚。江戸、歌舞伎、モダン、粋、アウトロー、盗賊、フランス映画・・・なるほど、善と悪は紙一重か・・・と、うつらうつらしながら考えていたら、不意に、先日、散歩に行った国分寺の万葉植物園の事を思い出した。
 万葉植物園と言うぐらいだから日本の植物が多い。しかし、その時は何故か二株ほどベゴニアの花が咲いていた。
 店主、このベゴニアの花はあまり好きではない。花壇に群生して植えてあったりすると、そのけばけばしさに腰が引けてしまう。
 しかし、万葉植物園で見たベゴニアの印象は違った。カエデの葉が生い茂る苔むした岩の横でこのベゴニアは咲いていた。
 これが実にその風景と合った。なるほど、美と醜は紙一重か・・・
 
ベゴニアの花-07.09.17

投稿者 店主 : 2007年9月17日 17:30

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