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2009年11月 4日 水曜日

遠い国

 アーティストは仙人ではない。泣きもすれば怒りもする。無論、飯も食わねば死んでしまう。特別な生き物ではない。普通の人間である。
 無名有名にかかわらず、アーティストは自分が感じたことを人に伝えようとする。伝えようとしなければ、何も伝わらない。いつも苦しい選択を自分にかしてしまう。
 時にその選択は、危険をともない、生活的な破綻を招いてしまう。招いてしまうと判っていても、その先にもしかしたら希望があるかもしれないと、クタクタになった身体にムチ打って立ち上がる。

 知ると言うことは、実は苦しい。知ってしまえば、そのことに対して無関心ではいられなくなる。関心をもてばもつほどにそれは苦しみに変わる。何故・・・?

 人々が普通に暮らしているとする。そこには街があり、市場があり、家があり、家族がある。当然、笑いがあり、悲しみもある。そして、不条理な死があり、憎しみもある。
 ある時、カメラをもってその世界に飛び込んでいった人がいた。いろんな人と話し、共感し、反発し、そして写真を撮った。あるがままに撮った。感じるままに撮った。

 そして、その人のブログにはこんなことが書いてあった。

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 この写真の像をファインダーから覗きながら、悲しさと、怒りと、自分の弱さへの悔しさと、色んな思いが溢れて来て、涙が流れた。そして、自分が流している涙の何百倍も、何千倍もの涙が、日々ここで流されていることを思い知った。泣いていいのは自分じゃない、自分が出会ったことの責任を果たさなければならない。そのことを本気で実感した一日。
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 この人は会うといつも明るく笑う。笑いながらもがいている。もしかしたら何もできないかもしれない、何も伝えられないかもしれないと不安にかられながら、写真を撮り続ける。
 その人が撮っている対象は「パレスチナ」。日本から遠い国「パレスチナ」。日本のマスコミも政府も本気では関わりたくない人々の写真。

 その人の名前は高橋美香という。まだ、無名の若いカメラマン。

 この高橋美香の写真展 「パレスチナ2009」をビタミンTeeのギャラリーで11月12日[木]〜11月17日[火]まで開催します。

 高橋美香のブログ・世界の笑顔に出会いたい

投稿者 店主 : 2009年11月 4日 15:58

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