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2009年12月 2日 水曜日
暴力装置
暴力装置・・・最近、この言葉が気になっていた。
アーティストにとっては、この言葉は、既存の概念を引っくり返すためのキーワードになる。
例えば、あなた方が今見ているものは、こんな世界です!と、真っ白なギャラリーに血の池を作ったり、誇張された怪奇な人間の姿をさらけ出したりして、人間の本質に迫ろうとする。
また、戦争の悲惨さなどを写しとる写真としいう表現手段も、ある意味暴力装置として機能してしまう。
目を背けたくなるような直接的表現は、見る人の心に一瞬で深く入り込んでしまう。一度、激しく感じてしまうと、人はそれを忘れる事ができなくなる。考えたことは忘れることができるが、感じてしまったものはなかなか忘れることができないのである。
当然、このような表現は、批判をあびやすい。ヘタをすれば、表現の過激性から、作家生命を奪われる事もある危険な方法論でもある。
ネットで暴力という言葉を調べてみると、ウィキペディアにこんな文章が載っている。
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全ての人間の身体には現実の世界に具体的にはたらきかける能力があり、この能力が他者の意志に対して強制的にくわえられると暴力となる。哲学者のエマニュエル・レヴィナスは人間関係に原初的に存在するものが暴力であると論じた。二者だけの人間関係に友好は不可欠なものであるが、別の誰かとの親密な関係が発生すれば二者の関係は相対化されきずつけられ、友好関係だけではなく対立関係が形成されうるようになると指摘した。
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この記述が正しいかどうかは置くとして、なるほど判りやすい説明である。
また、最近の池田信夫氏のブログにこんな記述がある。
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公務員制度改革についての議論もすべて公開すれば、誰が妨害しているのかがはっきりする。国家戦略室が(前の国会で流れた)民主党案をもう一度出し、それに反対する各省庁と討論会をやってネット中継すればいい。官僚が国益を守ろうとしているのか省益や私益を守ろうとしているのか、顔色を見ればすぐわかるのが映像の恐いところだ。「開かれた政府」という暴力装置をいかにうまく使いこなすかというメディア戦略が、民主党政権の命運を左右するような気がする。
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開かれた政府という暴力装置
池田信夫氏の書く暴力装置と、店主が書いた暴力装置には、違いが一つある。それは集団的暴力装置と個人的暴力装置の違いである。
しかし、暴力装置には集団と個人というような違いが本当にあるのか・・・もし、ウィキペディアに書いてある【原初的に存在するものが暴力である】とするなら、違いはないことになる。
悩ましい問題である。
その答えらしきものを、今日の東京新聞に見つけた。斉藤学(精神科医)氏の書いた本音のコラムである。この記述は忘れたくないので、記録しておく。
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本音のコラム《仕分け劇場》斉藤学(精神科医)2009年12月2日 東京新聞 朝刊から
「仕分け」なる言葉は今年の流行語のトップテン入りした。テレビのワイドショーをたまに覗く程度の私にも、あれは面白かった。蓮舫というタレントが憑かれたようにつっこみを入れていた。
芸人につっこまれたらパンピー(一般ピープル)の勤め人はかなわない。霞ヶ関の役人は勤め人の中ではマシな方だが、あの土俵で芸人に勝てるわけがない。しかしあの図面を引けるところが霞ヶ関役人の実力。財務省はうまい手を考えた。政治の劇場化は小泉氏が自民党総裁に勝った頃からのマスコミの常套句だが、これからは芸人、ないし芸人をよくまねた人が日本を率いるだろう。
考えてみれば当たり前のこと。アマテラスの昔から「まつりごと」の主役はタレントだ。これら暴力装置に支えられて王権(政権)が生まれた。二十世紀はチャップリンとヒットラーという二大喜劇スターを生んだ。一見するとチャップリンがヒットラーを模倣し風刺したかに見えるが、そうではない。ヒットラーはチャップリンの初期作品群に影響されていたはず。
あれらの可笑しさは絶望的に弱くて貧乏なトランプ(放浪者)が、思わず金持ちに反抗してしまったところにあった。ミュンヘン一揆(1923年)の頃のナチス(国家社会主義)を勇気づけていたのが「キッド」(1921年)だったとすれば面白い。
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斉藤氏の示唆は実に面白く興味深い。チャップリンも暴力装置の一部だとすれば、ヒットラーは何の役割をはたしたのか?ヒットラーを支えた暴力装置とは何か?そして、ここから学ばねばならないコトとは何か・・・
ここから先は店主にもわからない。ここから先の答えは未来の中にあるような気がする。ただ、暴力装置そのものは、ほとんどの人の心の中にあり、いつも共鳴しあっているのは間違いないようだ。
投稿者 店主 : 2009年12月 2日 11:54
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